データに基づく世界でクロスチャネル・クリエイティブ分析を行うには

By Matthew Skurnick

オンラインマーケティングの課題についてお客様と会議をすると、頻繁に話題に登場するのがクロスチャネルのクリエイティブ分析です。その言葉自体が、このテーマの重要性を示しているため、お客様が興味を抱かれるのは当然です。

「クロスチャネル」は、最近の優れたマーケターがリーチを最大化し、予算の効果を最大限に引き出すためのテクニックで、「クリエイティブ」は、ますます自動化が進むこの業界において、マーケティングのパズルの最も重要なピースであることは間違いありません。どのような自動化システムを使ってキャンペーンを実施し、どのような最適化を目指しているにせよ、すべてはクリックしたくなるような魅力的な広告をユーザーに見せられるかから始まります。

クロスチャネルでのクリエイティブの最適化が重要なのは間違いありませんが、その運用方法は明確ではありません。このタスクを考慮に入れたマーケティングパイプラインを持っている企業もあれば、そうでない企業もあります。また、すべてのチャネルで画一的に最適化する企業もあれば、個別に最適化する企業もあります。後者のアプローチは簡単かもしれませんが、全体像を把握する能力を著しく低下させます。

とはいえ、効率的なクロスチャネルのクリエイティブ分析が困難であることは皆様もご存知のとおりです。当社の最大手のクライアントは、常に何百ものクリエイティブを抱えており、その多くは同じコンセプトの類似したバリエーションであり、クリエイティブのディテールやサイズ、フォーマット、アスペクト比などが異なります。こうしたバリエーションはテストそのものにとっては重要な変数になりますが、分析する際に越えなければならないハードルにもなります。

強力な基盤の構築

効果的なクロスチャネルのクリエイティブ分析は、強固な基盤と、すべての関係者の同意から始まります。クリエイティブをコンセプトごとに分類する自動化されたソリューションの代わりに(これについては近日中に別途書かせていただくかもしれません)、強力な命名規則が非常に重要です。クリエイティブチームとUAチームの両方が分析を容易にするために、クリエイティブにどのように名前やラベルを付けるかを理解していなければなりません。例えばコンセプトのような共通の要素と、何が違うのかという分類を、名前やラベルに反映させるべきです。

また、クリエイティブのテストも基盤の一部と考えるべきでしょう。ほんの数年前までは、クリエイティブテストは困難でコストのかかるプロセスでしたが、最近では多くのマーケティングチャネルで、安価で優れたテストインフラが構築されています。

最後に、クリエイティブの最適化を考える際には、最終的な目標が何かを考えてみましょう。ひとつ考えられるのは、自社のベストコンセプトが何なのかを理解することです。その答えが分かれば、各コンセプトでフォーマットや広告枠を色々検討し、それぞれのチャネルで最も効果的なものを見出すことができます。もしくは、利用したい広告枠ごとに最適なクリエイティブを見つけ出すことで、チャネルごとに最適化することもできます。

データは多ければ多いほどよい

分析に入る前に、まず必要なのはデータです。まだS/N比は気にせず、とにかく大量のデータを収集するほどよいです。理想的には、アッパーファネル、ローワーファネル、クリエイティブのメタデータ、そしてビジネスゴールを反映した具体的な計算結果を集約するべきです。

しっかりとした基盤を築いた後は、共通の命名規則やラベルを使用してチャネル間で、または特定のチャネルのコンテキスト内で、クリエイティブを分析することができます。これは手動で行うこともできますし、当社のCreative Centerのようなクリエイティブ中心に作られたツールを使って行うこともできます。

どういう点に注目しているのか

クリエイティブ疲弊

チャネル間のクリエイティブを分析する際に最も重要なことの中に、疲弊があります。消費者は、複数のチャネルで広告を見ている可能性が高く、同じコンセプトの異なるクリエイティブが提示されています。消費者がそのコンセプトに「飽きた」とき、必ずしもすべてのチャネルで同時にクリエイティブ疲弊を確認することはできないでしょう。しかし、マルチチャネルのデータを集約することで、クロスチャネルでのパフォーマンスの落ち込みを確認することができます。これは、単独のチャネルで見ると些細な落ち込みでも、すべてのチャネルで見ると十分に重要なものです。

脅威。

クリエイティブ単体にせよ、コンセプトにせよ、それぞれが貴社のオペレーションに対する脅威レベルを持っています。ヒットしたクリエイティブやコンセプトに紐付いている予算が多ければ多いほど、必然的にクリエイティブ疲弊が訪れたときのリスクは高くなります。そのため、当社の最大手のお客様は、平均して各コンセプトに紐付ける予算の割合を少なくしています。

機会。

脅威の裏返しが機会(チャンス)です。つまり、ポテンシャルがあるにもかかわらず、貴社の業務全体で十分に活用されていないコンセプトやクリエイティブのことです。この場合も、複数のチャネルからのデータを集約することが有効です。チャネルによっては特長が類似しているものもあり、ヒットしているが十分に活用されていないコンセプトをそうした類似のチャネルに拡げることで、リスクは抑えつつ、成功の確率を高めることができます。

Published on 11月 5, 2020
Matthew Skurnick

Product Growth Lead @ Bidalgo

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